マレーシア移住と仕事のリアル:就労ビザ改定と最新の職種・給与相場


「日本を離れて、物価の安いマレーシアで理想の暮らしを送りたい」「海外でのキャリアを築きながら、ワークライフバランスを整えたい」と考える方が増えています。

マレーシアは多民族国家ゆえの寛容さ、温暖な気候、そして日本に比べて低い生活コストが魅力です。しかし、就労ビザ(雇用パス:EP)の大幅な要件改定により、仕事選びや移住計画にはこれまで以上に戦略的な視点が求められるようになりました。

この記事では、最新のビザ情報から、日本人が狙い目の職種、現地での給与相場、そして確実に仕事を見つけるための具体的な対策までを徹底解説します。


マレーシア移住の最重要ポイント:就労ビザ(EP)の最新要件

マレーシアで働くために必須となる「雇用パス(Employment Pass)」の基準が大きく変わります。今後の移住を検討する上で、以下の最低給与条件は必ず把握しておきましょう。

雇用パス(EP)のカテゴリー別基準

マレーシア政府は、外国人労働者への依存を減らし、高付加価値な人材を確保するため、2026年6月1日から最低月額給与を引き上げます。

カテゴリー旧・最低月額給与新・最低月額給与(2026年6月以降)特徴
カテゴリー IRM 10,000RM 20,000 以上経営層・上級管理職向け。家族帯同可。
カテゴリー IIRM 5,000RM 10,000 ~ 19,999専門職・管理職向け。家族帯同可。
カテゴリー IIIRM 3,000RM 5,000 ~ 9,999技術職・事務職向け。更新回数に制限あり。

これまでの「RM 5,000あればビザが出る」という時代から、より専門性や経験が重視されるフェーズへと移行しています。特に更新時にも新基準が適用されるため、雇用条件の交渉が重要になります。


日本人がマレーシアで就ける主な仕事と需要

マレーシアには日系企業が多く進出しており、日本人としての強みを活かせる職種が豊富にあります。

1. カスタマーサポート・BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)

最も門戸が広く、未経験からの移住者に人気の職種です。

  • 内容: IT製品、旅行予約、ECサイトの日本語サポート。

  • メリット: ビザのサポートが手厚く、航空券支給などの福利厚生が充実していることが多い。

  • 給与目安: RM 8,500 ~ RM 10,000 前後。

2. ITエンジニア・技術職

世界的なDX推進の流れもあり、常に高い需要があります。

  • 内容: システム開発、ネットワーク構築、サイバーセキュリティ対策。

  • メリット: 新しいビザ要件でも高い給与水準を維持しやすく、キャリアアップが容易。

  • 給与目安: RM 12,000 ~ RM 25,000 以上。

3. 営業・法人向けコンサルティング

製造業や物流、金融業界での求人が目立ちます。

  • 内容: 既存の日系クライアント対応や、新規マーケットの開拓。

  • メリット: インセンティブ制度がある会社が多く、成果次第で高収入が可能。

  • 給与目安: RM 8,000 ~ RM 15,000 + インセンティブ。

4. 管理部門(人事、総務、経理)

現地法人の基盤を支える重要なポジションです。

  • 内容: 日本本社との連携、現地スタッフのマネジメント。

  • メリット: 安定性が高く、長期的な滞在に適している。

  • 給与目安: RM 10,000 ~ RM 18,000。


失敗しないための仕事探しと移住のコツ

マレーシアでの転職活動を成功させるためには、日本国内とは異なるアプローチが必要です。

信頼できる人材紹介会社(エージェント)の活用

自力で探すよりも、現地のビザ事情に精通したエージェントを通すのが近道です。

  • 主要エージェント: Reeracoen Malaysia、JAC Recruitment Malaysia、Pasona Malaysia など。

  • ポイント: 複数のエージェントに登録し、自分のスキルがどのカテゴリー(I〜III)に該当するかを確認しましょう。

英語力のブラッシュアップ

「日本語のみ」の求人も存在しますが、マネジメント層や高給与案件を狙うならビジネス英語は不可欠です。社内コミュニケーションが英語になる現場も多いため、日常会話以上のレベルを目指すと選択肢が格段に広がります。

現地でのネットワーク構築

LinkedInを活用したスカウト待ちや、現地在住者コミュニティでの情報交換も有効です。マレーシアは「紹介」による採用文化も根強いため、横のつながりを大切にしましょう。


まとめ:変化を味方につけてマレーシア移住を成功させよう

マレーシアの就労環境は、ビザ要件の厳格化により大きな転換期を迎えています。しかし、これは裏を返せば、しっかりとしたスキルや意欲を持つ人材が適正な評価(給与)を受けやすくなったとも言えます。

現在の給与相場はRM 8,500〜RM 9,500程度(約30万円〜35万円)の案件も多く、現地の物価水準を考えれば日本以上の貯金や贅沢も十分に可能です。

まずは自分のキャリアが現在のマレーシア市場でどう評価されるか、専門のエージェントに相談することから始めてみてはいかがでしょうか。夢の海外生活への第一歩は、最新の情報収集から始まります。