イギリスで理想の家を見つける!住宅事情から賃貸・購入の仕組みまで徹底解説
歴史あるレンガ造りの街並みや、美しい庭園が広がるイギリスの住まい。「いつかはイギリスの趣ある家で暮らしてみたい」と憧れを抱く方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざイギリスで家を探すとなると、日本とは全く異なる住宅事情に戸惑うことも少なくありません。古い建物を大切に使い続ける文化や、独特な物件の種類、そして複雑な契約システムなど、事前に知っておくべきポイントが数多く存在します。
この記事では、イギリスでの生活を検討している方や、現地の住宅スタイルに興味がある方に向けて、物件の種類からエリア選び、契約の注意点まで、理想の住まいを手に入れるためのヒントを詳しく解説します。
イギリスの住宅スタイルの特徴と種類
イギリスの住宅は、築年数が100年を超えるものも珍しくありません。まずは、現地でよく見られる代表的な建物の種類を把握しましょう。
1. デタッチド・ハウス(Detached House)
隣の家と接していない「一軒家」です。プライバシーが保たれやすく、広い庭が付いていることが多いため、ファミリー層に非常に人気があります。
2. セミデタッチド・ハウス(Semi-Detached House)
2軒の家が左右対称に繋がっているスタイルです。イギリスで最も一般的な住宅形態の一つで、一軒家よりも手頃でありながら、十分なスペースを確保できるのが魅力です。
3. テラスハウス(Terraced House)
同じデザインの家が横一列に何軒も繋がっている長屋形式の住宅です。ビクトリアン様式やエドワーディアン様式など、歴史的な外観を持つ物件が多く、都市部でよく見られます。
4. フラット(Flat)
日本でいうマンションやアパートのことです。古い邸宅を改装して複数の世帯が住めるようにした「コンバージョン・フラット」と、近代的な設備が整った「パーパスビルト・フラット」があります。
イギリスで家を探す際のチェックポイント
日本とは気候も生活習慣も異なるため、物件見学(ビューイング)の際は以下の点に注目してください。
暖房設備(セントラルヒーティング)
イギリスの冬は長く冷え込みます。多くの家ではガスボイラーでお湯を循環させる「セントラルヒーティング」が採用されていますが、ボイラーが古いと故障しやすく、修理に時間がかかることもあります。お湯の出やパネルヒーターの動作確認は必須です。
二重窓(Double Glazing)
古い物件の場合、窓が木枠の一重ガラスであることがあります。これでは断熱性が低く、冬場の光熱費が高騰する原因になります。快適に過ごすためには、二重窓(ダブル・グレイジング)が導入されているかを確認しましょう。
カビ(Damp)と日当たり
イギリスは湿気が多いため、特に古い家では壁の隅などにカビが発生しやすい傾向があります。内見時には壁にシミがないか、カビ臭くないかをしっかりチェックしてください。また、日照時間が短い冬を考慮し、日当たりの良さも重要な判断基準になります。
賃貸と購入:それぞれの仕組みと注意点
イギリスの不動産取引は、日本よりもプロセスが長く複雑です。
賃貸の場合:カウンシル・タックス(住民税)
家賃とは別に、自治体に支払う「カウンシル・タックス(Council Tax)」が発生します。建物の価値によってランク分けされており、エリアや物件ごとに金額が異なるため、固定費として事前に計算しておく必要があります。
購入の場合:フリーホールドとリースホールド
イギリス独自の所有権の考え方があります。
フリーホールド(Freehold): 土地と建物の両方を所有する権利。
リースホールド(Leasehold): 建物のみを所有し、土地の所有者から長期間(数十年〜数百年)借りる権利。
フラットの多くはリースホールドであり、毎月の管理費や地代が発生することを念頭に置く必要があります。
人気のエリア選びと生活環境
どこに住むかは、生活の質を大きく左右します。
ロンドン近郊: 利便性は抜群ですが、家賃や物価は世界トップクラスです。ゾーン(Zone)ごとに運賃が変わるため、職場へのアクセスと予算のバランスが鍵となります。
地方都市や郊外: コッツウォルズや北部の都市などは、豊かな自然とゆったりした時間が流れています。リモートワークが普及したことで、あえて郊外の広い家を選ぶ層も増えています。
快適なイギリス生活を送るためのアドバイス
家が決まった後も、イギリスならではの洗礼を受けることがあります。
DIY文化を楽しむ
イギリスの人は、家を自分たちで修繕・装飾することを楽しみます。壁の色を塗り替えたり、庭を手入れしたりすることで、家への愛着が増し、将来的に売却・転貸する際の値打ちを上げることにも繋がります。
修理依頼は根気強く
水回りなどのトラブルが発生した際、修理業者が予定通りに来ないことは珍しくありません。「イギリスではよくあること」と大らかに構えつつ、粘り強く交渉する姿勢が大切です。
まとめ:イギリスの家は「育てる」もの
イギリスの住宅は、単なる寝食の場所ではなく、歴史を継承し、自分の手で居心地を良くしていく「財産」としての側面が強いのが特徴です。
古い建物の不便さを楽しむ心の余裕を持ちつつ、最新の断熱対策やエリア情報をしっかり収集することで、あなたにとって最高の住まいが見つかるはずです。レンガ造りの温かみのある家で、紅茶を飲みながら過ごす穏やかな時間は、きっと何物にも代えがたい経験になるでしょう。
あなたのイギリスでの新生活が、素晴らしい家との出会いから始まることを願っています。