給湯器の移設費用はいくら?場所移動の相場と安く抑えるコツを徹底解説
「リフォームで家の外観をスッキリさせたい」「増築する場所に給湯器があって邪魔」「お隣との距離が近くて排気トラブルが心配」……。
そんなとき、真っ先に頭に浮かぶのが**給湯器の場所移動(移設)**ですよね。しかし、いざ業者に頼もうと思っても「工事費はいくらかかるの?」「そもそもどこまで動かせるの?」と不安を感じる方も多いはずです。
給湯器の移設は、単に本体を動かすだけの作業ではありません。配管の延長や電気工事、時にはガス管の引き直しが必要になるため、予想外の出費になることもあります。
この記事では、給湯器の移設にかかる費用の内訳から、場所選びの注意点、さらには高額な見積もりを回避するための具体的な対策まで、専門的な視点で詳しく解説します。
1. 給湯器の移設費用の相場と内訳
給湯器の移設にかかる費用は、一般的に3万円〜10万円前後が相場です。ただし、移動させる距離や設置環境によって金額は大きく変動します。
まずは、どのような作業にどれくらいのコストがかかるのか、主な内訳を確認しておきましょう。
基本工事費
既存の給湯器を取り外し、新しい場所に再度設置するための基本料金です。
相場:約1.5万円〜3万円
配管延長工事(給水・給湯・追い焚き)
移動距離が長くなるほど、配管を伸ばすための材料費と工賃がかさみます。特に追い焚き機能がある場合、2本の管をペアで延長する必要があるため費用が上がります。
相場:1メートルあたり約3,000円〜6,000円
ガス配管工事
ガス管の接続箇所を変更する工事です。都市ガスの場合は、資格を持った指定業者による工事が必要となり、距離や配管の材質(金属管など)によって費用が変わります。
相場:約1万円〜3万円
電気・リモコン配線工事
電源の確保や、室内リモコンと本体をつなぐ通信線の延長工事です。壁の中に配線を通す隠蔽配管が必要な場合は、追加費用が発生しやすくなります。
相場:約5,000円〜1.5万円
基礎・土台工事
移動先に給湯器を固定するための土台がない場合、コンクリートブロックの設置や簡易基礎の作成が必要になります。
相場:約5,000円〜1万円
2. 移設費用が高くなる4つのケース
一見シンプルな作業に見えても、以下のような条件下では見積もり金額が跳ね上がることがあります。
① 移動距離が大幅に長い
「家の裏側から表側に移動させたい」など、移動距離が5メートルを超えるような場合は、配管代だけで数万円の追加費用が発生します。また、配管が長くなると、蛇口をひねってからお湯が出るまでのタイムラグ(捨て水)が増えるというデメリットも生じます。
② 壁掛け型から据置型(または逆)への変更
場所移動に合わせて、設置タイプを変更する場合です。壁の補強工事が必要になったり、据置台を新設したりする必要があるため、工賃が上乗せされます。
③ 高所作業や狭所作業
ハシゴが必要な高い場所や、人が一人通るのがやっとの狭い場所での作業は、特殊作業費や人員追加が必要になるケースがあります。
④ 隠蔽配管(いんぺいはいかん)のやり直し
配管を壁や床の下に隠して美観を保つ工事です。壁を剥がして配管を通し直す必要があるため、大掛かりなリフォーム工事に近い費用がかかることも珍しくありません。
3. 失敗しない移設場所の選び方
費用を安く抑え、かつ設置後に後悔しないためには、「どこに移設するか」の判断が重要です。以下の3つのポイントを必ずチェックしてください。
騒音と排気の問題(近隣トラブル回避)
給湯器の運転音は夜間に響きやすく、また排気ガスには微量の湿気や化学物質が含まれます。隣家の窓のすぐそばや、洗濯物の干し場の近くに移設すると、後に大きなトラブルに発展するリスクがあります。
対策: 隣家から少なくとも60cm以上離す、または「排気カバー」を取り付けて風向きを変える。
メンテナンス性の確保
給湯器は10年程度で故障や交換が必要になる設備です。修理業者が手を入れて作業できるスペースがない場所に移設してしまうと、将来の交換時に「設置不可」と判断されたり、高額な作業費を取られたりする可能性があります。
配管の凍結対策
寒い地域や、日当たりの悪い北側に移設する場合は、配管の凍結防止対策(保温材の巻き直しやヒーターの設置)をしっかり行う必要があります。これを怠ると、冬場にお湯が出なくなるだけでなく、配管の破裂を招く恐れがあります。
4. 移設費用を最小限に抑えるための具体策
少しでもコストパフォーマンス良く移設を行うための、具体的な対策をご紹介します。
給湯器の交換時期と合わせる
もし今の給湯器が設置から7年〜10年経過しているなら、移設単体で行うのではなく、本体の買い替えと同時に移設するのが最も賢い選択です。
移設だけでも数万円かかりますが、交換工事とセットであれば「取り外し・取り付け」の工程が一本化されるため、別々に頼むよりも工賃を大幅に節約できます。
「相見積もり」は必須
移設工事は「定価」が決まっていない部分が多く、業者によって数万円の差が出ることも一般的です。
地元の水道局指定工事店
ガス会社(東京ガス・大阪ガスなど)
給湯器専門のネット販売施工店
リフォーム会社
これら2〜3社から見積もりを取り、内訳を比較しましょう。
支給品の利用は相談が必要
ネットで安い配管カバーなどを自分で用意して「施主支給」で安く済ませたいと考える方もいますが、業者によっては保証対象外になったり、持ち込み料を取られたりすることもあります。事前に相談しておくのが無難です。
5. DIYでの移設は厳禁!資格の重要性
「配管をつなぎ変えるだけなら自分でもできそう」と考えるのは非常に危険です。給湯器の移設には、以下の資格が必要となる作業が含まれます。
液化石油ガス設備士 / ガス可搬形給湯器接続工事監督者(ガス接続)
第二種電気工事士(電源接続)
給水装置工事主任技術者(水道接続)
無資格での工事は法律で禁じられているだけでなく、ガス漏れによる火災や爆発、不完全燃焼による一酸化炭素中毒など、命に関わる事故につながる恐れがあります。また、火災保険の適用外になるリスクもあるため、必ずプロの専門業者に依頼してください。
まとめ
給湯器の移設費用は、場所や状況によって3万円から10万円以上と幅がありますが、事前のプランニング次第でコストを抑えることは十分に可能です。
移動距離を最小限にする
近隣への影響を考慮した場所を選ぶ
10年以上経過しているなら交換とセットで行う
複数の業者から見積もりを取って比較する
これらを押さえることで、無駄な出費を避けつつ、安全で快適なお湯まわり環境を手に入れることができます。まずは信頼できる業者に現地調査を依頼し、現在の配管状況をプロの目で確認してもらうことから始めましょう。
住まいの外観や利便性を向上させるための移設が、より良い結果になることを応援しています。
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