🚀 作業効率が劇的に変わる!草刈機で失敗しない「刈り順序」の黄金ルール
広大な敷地や複雑な形状の場所での草刈り作業は、ただやみくもに刈り進めるだけでは、時間と体力ばかりを消耗してしまいます。プロが行う草刈り作業では、「どこから、どのように刈り始めるか」という刈り順序が、作業効率と仕上がりの美しさを大きく左右します。
安全性を大前提としつつ、疲労を最小限に抑え、きれいに仕上げるための効率的な刈り順序のルールを、場所ごとに詳しく解説します。
1. 🥇 平地・広い場所での効率的な「刈り進め方」
広い場所で効率よく作業を進めるには、**「刈り草を同じ方向に寄せる」**という意識が大切です。
① 刈り残しゼロの「往復ライン刈り」
これは、広い長方形や四角形の場所で最も効率の良い進め方です。
スタート位置を決める: 刈り始めのエリアの左端をスタート地点とします。
第一行程(左寄せ): スタート地点から一直線に、右から左へ振りながら刈り進めます。刈った草は進行方向の左側(まだ刈っていないエリア)に寄せていきます。
Uターンと方向転換: 終点まで刈り終えたら、草刈機を振り戻して元のルートの右隣に戻ります。
第二行程(草を集める): 再び右から左へ刈り進めます。この時、刈った草は先ほど刈り倒した左側の草と合流するように寄せていきます。
繰り返し: この動作を繰り返すことで、刈り草が列をなして一箇所にまとまり、**後片付け(集草)**の手間が大幅に減ります。
② 障害物や縁石周りの「エリア確保」
庭木や石垣、フェンスなどの障害物がある場合は、まずその周囲を先に刈ってエリアを確保しましょう。
外堀を埋める: 最初に障害物の周囲をぐるりと刈り、安全に作業できる**「作業スペース」**を確保します。
内側を刈る: その後、確保したエリアの内側を、上記の「往復ライン刈り」で刈り進めます。これにより、障害物への接触リスクを減らし、刈り残しを防げます。
2. ⛰️ 斜面・法面での絶対厳守「下から上へ」
斜面(法面)の草刈りは、安全性と刈り草の処理が平地よりも重要になります。
① 下から上へ刈り上げる理由
斜面での作業は、**「下段から上段へ」**刈り進めるのが絶対的なルールです。
刈り草が邪魔にならない: 上から刈り始めると、刈り倒された草がまだ刈っていない下の草の上に覆いかぶさり、刃が絡まったり、下の草が刈りにくくなったりして効率が大幅にダウンします。下から刈り上げれば、刈り草は重力で下に落ちるため、次に刈るエリアの邪魔になりません。
足場の安定: 斜面では足元が滑りやすいため、下から上へ刈り上げることで、体を安定させやすいというメリットもあります。
② 刈る順序のコツ:二段階刈り
草丈が長い雑草(50cm以上など)が密集している場合は、無理に一度で根元から刈ろうとすると、刃に草が絡みつき、エンジンに大きな負担がかかります。
まず高刈り: 最初に草の上部だけを、膝上くらいの高さでサッと刈り、草丈を半分程度にします。
次に根元刈り: その後、残った下部を「右から左」の要領で根元から丁寧に刈り取ります。
この**「二段階刈り」**は、絡まりを防ぎ、作業速度を向上させるための非常に効果的な順序です。
3. ⏱️ 効率を上げるためのその他の重要ポイント
刈り順序以外にも、効率を最大化するために意識すべきポイントがあります。
刈り幅を欲張らない: 一度に大きく振って刈り幅を広げすぎると、腰や腕に負担がかかり、体力の消耗が早まります。肩幅程度の振り幅に抑え、腰の回転を使ってリズムよく刈り進めることが、長時間の作業で疲れにくいコツです。
刃を「左」に傾ける: 刃を地面に対して少し左に傾けて刈り進めると、刃の「刈り取りに適した左側1/3」が草の根元に当たりやすくなり、切断効率が向上します。
回転数を調整する: 切れ味が悪いと感じたり、草が絡まりそうになったりしたら、回転数を上げてみましょう。回転数が上がれば切断力が向上し、細く硬い草もスムーズに刈り取れます。ただし、回転数を上げすぎると燃費が悪くなるため、適切な調整が必要です。
これらの順序とコツを組み合わせることで、草刈り作業の安全性と効率は格段に向上します。次の作業からぜひ試してみてください。