知ってる?雑草の種類別「草刈り機」の賢い使い方


一言で「雑草」と言っても、その種類は様々です。柔らかく細い草から、茎が硬い雑草、さらには背丈の高い草やツル性のものまで、形も性質も異なります。

「どれも同じように刈ればいいんじゃない?」と思いがちですが、実は雑草の種類に合わせて草刈り機の使い方や、適切な刃を選ぶことが、効率よく、そしてきれいに草を刈るための秘訣なんです。

この記事では、代表的な雑草の種類別に、草刈り機の上手な使い方と選び方のコツを、分かりやすく解説していきます。

1. 柔らかい草、背の低い草

庭の芝生や、柔らかい一年生の雑草(オオイヌノフグリ、ホトケノザなど)を刈る場合に適した方法です。

刈り方のコツ

  • 「高刈り」を意識する: 地面すれすれで刈ると、土中の微生物や他の植物にダメージを与えてしまいがちです。地面から数センチ〜10センチ程度、少し高めに刈ることで、土壌を守り、草の再生力を抑える効果も期待できます。

  • ナイロンコードがおすすめ: ナイロンコードは、石やコンクリートに当たっても刃が欠けにくく、デリケートな場所でも安心して使えます。芝生や植栽周りなど、石や障害物が多い場所にも最適です。

  • 低速〜中速で丁寧に: 柔らかい草は高速で刈ると、勢いよく飛び散ったり、絡まったりすることがあります。エンジン回転数を低め〜中速にして、ゆっくりと進むのがコツです。

2. 硬い茎の雑草、背の高い雑草

ススキ、ヨシ、セイタカアワダチソウなど、茎が硬く、背の高い雑草を刈る場合に適した方法です。

刈り方のコツ

  • 「二段刈り」が基本: 一度に根元から刈ろうとすると、草が刃に絡みついてしまい、草刈り機に大きな負担をかけてしまいます。まずは、草の半分くらいの高さで一度刈り、その後に下部を刈る「二段刈り」を意識しましょう。

  • チップソーが最適: 硬い茎や背の高い草には、切れ味の良いチップソーが向いています。特に刃数の多いチップソーは、硬い草でもスムーズに切断できます。

  • 刃の「左上」を使う: 草刈り機の刃は、反時計回りに回転しています。右から左へ振るのが基本ですが、特に硬い草を刈る際は、刃の左上3分の1の部分を当てるようにすると、より効率よく刈ることができます。

3. ツル性の雑草、絡みやすい雑草

クズやフジ、ヤブガラシなど、他の植物に絡みつくツル性の雑草を刈る場合に適した方法です。

刈り方のコツ

  • 無理に引っ張らない: ツルが草刈り機に絡むと、一気に動きが止まってしまい、故障の原因になります。ツルが絡み始めたら、無理に引っ張らず、すぐに草刈り機のエンジンを止め、絡まったツルを丁寧に取り除きましょう。

  • ナイロンコードとチップソーの使い分け: 細く柔らかいツルであればナイロンコードでも対応できますが、太く硬いツルが絡んでいる場合は、無理をせずチップソーに切り替える方が安全です。

  • 手でツルをよけながら: 作業を始める前に、絡みついているツルを可能な範囲で手でよけておくと、作業がスムーズに進みます。

4. 笹や竹など、木質化した雑草

笹や、細い竹などは、もはや雑草というより「木」に近い存在です。

刈り方のコツ

  • 専用の刃を使う: 一般的なチップソーでは刃こぼれや破損のリスクが高まります。笹や竹を刈る場合は、笹刈り専用の「笹刃」や、刃数の多いチップソーを選ぶのがおすすめです。

  • ゆっくり、慎重に: 一度に太い笹や竹を刈ろうとせず、一本ずつゆっくりと刃を当てて切断しましょう。キックバック(刃の跳ね返り)にも注意が必要です。

  • 作業場所を事前に確認: 周囲に人や建物、車などがないか、十分に安全を確保してから作業を始めましょう。

まとめ:雑草の種類を知って、賢く草刈り!

草刈りは、ただ力任せに刈るのではなく、雑草の種類や状態に合わせて、道具の使い方を工夫することが大切です。

  • 柔らかい草には「高刈り」と「ナイロンコード」。

  • 硬い草には「二段刈り」と「チップソー」。

  • ツル性の草は「絡まりに注意」して、無理をしない。

  • 笹や竹には「専用の刃」を選ぶ。

これらのポイントを押さえることで、作業が格段に楽になり、安全に、そして効率的に草を刈ることができます。ぜひ、次の草刈りから試してみてくださいね!