【例文あり】香典返しの挨拶状、どう書く?ケース別の文例とマナーを徹底解説
身近な人を亡くされた後、悲しみの中、様々な手続きや手配に追われていることと思います。その中でも、香典をいただいた方への感謝の気持ちを伝える香典返しの挨拶状は、とても大切なものです。
しかし、「どんな風に書けばいいの?」「正しいマナーってあるの?」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。この記事では、香典返しの手紙や挨拶状の書き方を、様々なケースに合わせた例文を交えてご紹介します。ぜひ、故人を偲び、心を込めた感謝を伝えるためにお役立てください。
香典返しのお礼状・挨拶状の基本を押さえよう
まず、香典返しの挨拶状を書く上で、知っておきたい基本的なポイントを解説します。
挨拶状に入れるべき基本事項
挨拶状には、一般的に以下の内容を盛り込みます。
誰から:喪主または施主の名前
誰に:香典をくださった方へ
何の目的で:香典へのお礼と、香典返しを送る旨
故人の情報:故人の名前、続柄
いつ:何回忌、葬儀当日など、挨拶状を送る時期
その他:略儀ながら書面でのお礼となることへのお詫び
句読点は使わないのがマナー?
香典返しの挨拶状や手紙では、句読点を使わないのが一般的です。これは、「区切り」や「終わり」を意味する句読点が、不幸が続くことを連想させるためとされています。ただし、最近では読みやすさを考慮して句読点を使用するケースも増えています。どちらでも失礼にはあたりませんが、心配な場合は句読点を使わずに書くと安心です。
ケース別!香典返しの挨拶状・文例集
ここからは、相手や状況に合わせた香典返しの文例をご紹介します。ご自身の状況にぴったりのものを見つけてみてください。
故人との関係別 香典返しの例文
相手との関係性によって、少し丁寧さを変えたり、具体的なエピソードを盛り込んだりすることで、より気持ちが伝わります。
会社関係の方へ贈る場合
上司や同僚など、会社関係の方へ送る場合は、丁寧で簡潔な文章が好まれます。
拝啓
この度は亡父 〇〇の葬儀に際しましてご鄭重なる御香典を賜り誠にありがとうございました
おかげをもちまして葬儀も滞りなく済ませることができました
つきましては供養のしるしといたしまして心ばかりの品をお送りいたしましたのでご受納いただければ幸いです
略儀ながら書中をもちましてお礼申し上げます
敬具
親戚の方へ贈る場合
親戚の方へは、少しくだけた、温かみのある挨拶状でも大丈夫です。
謹啓
この度は亡母 〇〇の葬儀に際しご多忙中にもかかわらずご会葬賜りまたご丁重なる御香典を頂戴いたしまして誠にありがとうございました
おかげさまで無事に〇〇を送り出すことができました
心ばかりの品で恐縮ではございますがご供養のしるしとしてお贈りいたします
謹白
友人に贈る場合
友人に贈る場合は、 formalityを気にせず、感謝の気持ちを率直に伝えるメッセージにしても良いでしょう。
この度は母の葬儀に遠いところを来てくれてありがとう
あなたからの心温まるお心遣いとても嬉しかったです
母もきっと喜んでくれていると思います
ささやかですが心ばかりの品をお送りします
これからもどうぞよろしく
状況別 香典返しの例文
送る時期や状況によっても、挨拶状の表現は変わってきます。
葬儀当日に香典返しをする場合
「当日返し」と呼ばれるスタイルで、葬儀や告別式当日に香典返しをする場合は、挨拶状も簡潔にします。
この度はご会葬くださいまして誠にありがとうございました
つきましては心ばかりの品でございますがご供養のしるしとしてお持ち帰りいただければ幸いです
一周忌など、時期が経ってから香典返しをする場合
四十九日法要を終えてから香典返しを送るのが一般的ですが、一周忌を終えてから、あるいはそれ以降になる場合もあります。その際は、少し時間をおいてからのお礼であることを付け加えると丁寧です。
謹啓
〇〇(故人の名前)の永眠に際しましてはご多忙のところご弔問賜りまたご丁重なる御香典を頂戴いたしましたこと厚く御礼申し上げます
おかげさまで先日一周忌法要を滞りなく済ませることができました
つきましてはご供養のしるしとしまして心ばかりの品をお送りいたしますのでご受納ください
謹白
香典返しの金額・相場と品物について
香典返しの金額は、いただいた香典の半額程度が目安とされています。(半返し)ただし、高額な香典をいただいた場合は、1/3程度でも失礼にはあたりません。
品物は、食べ物や消耗品など「消えもの」と呼ばれるものが選ばれることが多いです。お茶やコーヒー、お菓子、石鹸などが人気です。
香典返しの時期とマナーについて
香典返しは、四十九日(忌明け)を過ぎてから贈るのが一般的です。故人が亡くなってから四十九日の間は「忌中」とされ、この期間を終えてからお礼状と共に品物を送ります。
いかがでしたでしょうか。香典返しの挨拶状は、故人との関係や、これまでの感謝を伝える大切な機会です。この記事が、少しでも皆様のお役に立てば幸いです。